この記事を書いた人
はり師・きゅう師(国家資格) 整骨院勤務15年の現役鍼灸師パパ。 肩こり・腰痛・産後ケアを専門に、のべ数千名を施術。 現在は0歳の息子を育てながら、リアルな育児体験をもとに情報発信中。
夜中の2時。また泣き声が聞こえてきます。
おむつは替えた。授乳もした。室温も問題ない。なのになぜ泣くのか——。
育児をしているほぼすべての家庭が通る道、夜泣き。西洋医学的には「原因不明で自然に治まる」とされることが多く、できることが限られています。
でも東洋医学には、夜泣きに対する独自の考え方があります。今回はその視点からできるアプローチをお伝えします。
東洋医学では、夜泣きを**「疳の虫(かんのむし)」**という概念で捉えることがあります。
疳の虫とは、赤ちゃんや幼児の神経過敏・興奮・夜泣きなどの状態を指す言葉です。現代的に言うと、神経系が未発達なため、外部からの刺激(音・光・温度・人の気配)に敏感に反応してしまう状態です。
東洋医学では、この状態を「心(しん)の熱」が過剰になっている、または「気血(きけつ)」のバランスが乱れている状態と考えます。
夜泣きにも「タイプ」があります。観察することで対処法が変わります。
特徴:
東洋医学的解釈: 「心火(しんか)」という心の熱が過剰な状態。日中の刺激(人が多い場所・騒音・強い光など)が多かったときに起こりやすいです。
特徴:
東洋医学的解釈: 「脾(ひ)の虚」といって、消化器系や体を温める力が弱い状態。体力が落ちているときに起こりやすいです。
特徴:
東洋医学的解釈: 「食積(しょくせき)」といって、消化しきれていない状態。授乳量の調整や、お腹のマッサージが効果的です。
小児はりとは、子ども専用の刺さない鍼を使って体の表面を撫でる施術です。自宅では鍼は使えませんが、手の腹で体の表面を優しく撫でるだけでも似た効果が期待できます。
やり方:
これだけで自律神経が整い、眠りに入りやすくなることがあります。
東洋医学では「お腹(丹田・たんでん)」は体のエネルギーの源とされています。特にタイプ②③の赤ちゃんには、お腹を温めることが有効です。
やり方: 湯たんぽや温めたタオルをお腹に当てます。直接ではなく、服の上からやさしく当てるだけでOKです。
⚠️ 低温やけどに注意してください。必ず大人が確認しながら行い、短時間で。
東洋医学的に「心の熱」を鎮めるには、就寝前の神経への刺激を減らすことが基本です。
実践していること:
これらは「医学的に証明されている」というより、東洋医学の「体のリズムを整える」という考え方から来ています。実践してみると、息子の夜泣きの頻度が少し落ち着いた印象があります。
東洋医学的には、夜泣きは神経系の発達とともに自然に治まると考えます。一般的には生後6ヶ月〜1歳半ごろがピークで、2歳ごろには落ち着いてくることが多いです。
「終わりがある」と知るだけで、少し気持ちが楽になることがあります。
もし夜泣きがひどく、親子ともに消耗している場合は、小児はりの施術を行っている鍼灸院への相談も選択肢のひとつです。
小児はりは刺さない施術なので、赤ちゃんへの負担はほとんどありません。施術後に夜泣きが落ち着いたというケースも多く報告されています。
夜泣きに対する東洋医学的アプローチをまとめると:
「何もできない」と感じる夜泣きの夜でも、できることはあります。完璧にやろうとせず、できることをひとつだけやってみてください。
夜泣きで悩んでいるパパ・ママ、一緒に乗り越えましょう。