この記事を書いた人
はり師・きゅう師(国家資格) 整骨院勤務15年の現役鍼灸師パパ。 肩こり・腰痛・産後ケアを専門に、のべ数千名を施術。 現在は0歳の息子を育てながら、リアルな育児体験をもとに情報発信中。
夜中の授乳で布団から出るたびに「寒い…」とつぶやく妻の姿を見て、何か対策しなければと思いました。
産後の体は思っている以上に冷えやすい状態になっています。夜間授乳・おむつ替えで何度も起き上がるたびに体を冷やしていると、体調に影響が出てくることも珍しくありません。
今回は鍼灸師パパとして、育児中の冷え対策として使える「電気毛布」と「湯たんぽ」の選び方と注意点をまとめました。
出産後は急激なホルモン変化により、自律神経が乱れやすくなります。自律神経は体温調節も担っているため、末端の冷えや体全体のほてり・冷えが混在しやすい状態になります。
睡眠不足が続くと体の回復力が落ち、代謝が低下します。代謝が落ちると熱産生が減り、冷えにつながります。
夜中に何度も目を覚まして布団から出ることで、体温を繰り返し奪われます。授乳中は体をじっとさせているため、体が冷えやすいタイミングでもあります。
東洋医学では、産後の冷えを「陽気(ようき)の消耗」として捉えます。冷えと東洋医学の関係をより詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。→ 冷えと東洋医学——体を温めることの大切さ
出産は女性の体にとって、気力・体力・血液を大量に消耗する大仕事です。東洋医学的に言うと「陽気(体を温めるエネルギー)」が著しく消耗した状態です。
陽気が不足すると
この陽気の回復には時間がかかります。そのあいだは外からしっかり温めることで、体の回復をサポートすることが非常に大切です。
「温める」は東洋医学の基本ケア
東洋医学にはもともと「温補(おんぽ)」という考え方があります。体の弱ったときには温めて回復を助ける、というアプローチです。産後に電気毛布や湯たんぽで体を温めることは、この考え方とも一致しています。
育児中は汗・よだれ・ミルクの汚れがつくことがあります。丸洗いできるタイプを選ぶことを強くおすすめします。
長時間体に密着させて使う電気毛布では、電磁波(EMF)が気になる方も多いです。「低EMF設計」「EMFカット」と明記されているモデルを選ぶと安心です。
特に産後のママや乳幼児の近くで使う場合は、EMFへの配慮があるモデルを優先することをおすすめします。
高温設定でダニ対策ができるモデルがあります。赤ちゃんのアレルギー予防の観点からも、こうした機能があると安心です。
産後のホルモン変動で「少し前まで寒かったのに急に暑い」という状態になることがあります。細かく温度調節できるモデルが使いやすいです。
寝落ちしても安全なよう、一定時間で自動的にオフになる機能があるモデルを選びましょう。
| 素材 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ゴム製 | やわらかく軽い。体にフィットしやすい | 足元・腰回りに直接当てたい方 |
| プラスチック製 | 軽くて扱いやすい。コスパ良好 | 手軽に使いたい方 |
| 陶器製 | 保温性が高く、じんわり長持ち。重い | こだわり派。しっかり温めたい方 |
| ステンレス製 | 耐久性が高く、長期使用向き | 繰り返し長く使いたい方 |
育児中のパパ・ママにはゴム製またはプラスチック製が使いやすくおすすめです。
足元全体を温めたい場合は1〜2L、腰周りや患部ピンポイントに当てたい場合は0.5〜1L程度が使いやすいサイズです。
授乳中に膝の上に置いて使うなど、育児シーンでの使い方に合わせて選んでください。
湯たんぽは必ず専用カバーをつけて使います。カバーなしで直接肌に当てると低温やけどの危険があります。
電気毛布・湯たんぽを使う際に最も注意したいのが「低温やけど」です。
低温やけどは、体温より少し高い程度(40〜50℃)でも、同じ場所に長時間当て続けることで起こるやけどです。痛みを感じにくいため気づきにくく、深部まで傷つくことがあります。
特に注意が必要な場面
対策
電気毛布のおすすめの使い方
就寝30分前に布団を温めておき、寝るときに電源を切る「予熱使い」が最も安全で快適です。授乳中に体に巻いて使う場合は、最低温度設定にしましょう。
湯たんぽのおすすめの使い方
授乳中に足元に置く、腰回りに当てるなどの「部分的な温め」に活躍します。寝るときは布団の足元に入れておき、体に直接触れない位置に置くのが安全です。
産後・育児中の冷えは「気合いでなんとかなる」ものではありません。東洋医学的にも「陽気の消耗」というれっきとした体の状態です。外からしっかり温めることは、体の回復を助ける大切なケアです。
選び方のポイントをまとめます。
電気毛布
湯たんぽ
育児中の体を大切にするための「賢い温め」を、ぜひ日常に取り入れてみてください。
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