この記事を書いた人
はり師・きゅう師(国家資格) 整骨院勤務15年の現役鍼灸師パパ。 肩こり・腰痛・産後ケアを専門に、のべ数千名を施術。 現在は0歳の息子を育てながら、リアルな育児体験をもとに情報発信中。
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「ゆっくり休んでね」
産後、僕が奥さんに何度も言った言葉です。でも今振り返ると、これ、ほとんど意味がなかったんですよね。
仕事から帰ると、奥さんが限界の顔をしている。夜泣きで夫婦ともほとんど寝ていない。そんな日が続いていました。だって、休もうにも赤ちゃんは泣くし、洗濯物はたまるし、ごはんは誰かが作らないと出てこない。「休んで」と言われても、目の前に家事が山積みなら休めるわけがない。奥さんが休むためには、その家事を誰かが物理的に引き受けるしかないんです。
鍼灸師として産後の体は「気血(きけつ)を大量に消耗した状態」だと知っていたのに、僕は最初、言葉でねぎらうだけで満足していました。行動が伴っていなかった。
この記事は、そんな過去の自分に向けて書いています。産後ママの疲れを減らすために、パパが「家事負担そのものを減らす」具体的な手段を、宅配食から時短家電まで整理しました。
※ この記事は「サービス・商品選び」に特化した記事です。産後の体に何が起きているか、東洋医学的にどうケアするかは産後の疲れは気血不足かもしれないや産後いつから動いていい?回復の目安で解説しています。この記事は「じゃあパパは具体的に何を頼めばいいの?」に答えます。
この記事でわかること:
産後の家事負担を減らす手段は、大きく「食事系サービス」「買い物系サービス」「家事の外注」「時短家電」の4グループに分かれます。
| グループ | 手段 | ねらい |
|---|---|---|
| 食事系サービス | 宅配食(食材宅配・ミールキット) | 献立・買い物・下ごしらえをまるごと減らす |
| 食事系サービス | 冷凍弁当(宅配冷凍) | 温めるだけ。調理ゼロにする |
| 買い物系サービス | ネットスーパー | 重い荷物・買い出しの外出をなくす |
| 家事の外注 | 家事代行サービス | 掃除・洗濯・作り置きを人に頼む |
| 時短家電 | 食洗機 | 洗い物の時間と手荒れを減らす |
| 時短家電 | 乾燥機(衣類乾燥) | 干す・取り込む家事をなくす |
| 時短家電 | ロボット掃除機 | 床掃除を自動化する |
全部そろえる必要はありません。一番しんどい家事を1つ減らすだけで、産後の生活はかなり変わります。まずは「わが家で今いちばん重い家事はどれか」から考えてみてください。
細かい話の前に、まずは「うちはこれ」が1画面でわかる早見表を置いておきます。
| 状況 | まずこれ |
|---|---|
| 料理をする余力がない | 冷凍弁当・宅配食 |
| 少しなら作れる | ミールキット |
| 買い物・荷物運びがつらい | ネットスーパー |
| 洗い物が限界 | 食洗機(工事不要タイプ) |
| 干す時間がない | 衣類乾燥機 |
| とにかく人手が足りない | 家事代行(スポット利用) |
迷ったら、毎日必ず発生する「食事」から。ここが一番効きます。
もう少し予算の目安から考えたいときは、次の順番で。ポイントは**「毎日発生する家事から先に減らす」**ことです。
| 予算の目安 | まず選ぶもの | 理由 |
|---|---|---|
| まず月数千円〜 | 宅配食 or ミールキット(お試しから) | 食事は1日3回、毎日絶対に発生する。ここを外注すると効果が一番大きい |
| 少し余裕があれば | ネットスーパー(実質無料〜数百円) | 重い荷物の買い出しがなくなる。導入コストがほぼゼロ |
| さらに余裕があれば | 時短家電(食洗機→乾燥機→ロボット掃除機) | 初期費用はかかるが一度買えばずっと効く |
| 手が回らない時期だけ | 家事代行(スポット利用) | 人手そのものを増やせる。里帰りできない家庭の味方 |
いちばん最初のおすすめは「食事の外注」です。
理由はシンプルで、食事は献立を考える→買い物する→下ごしらえする→作る→片付ける、と工程が多いから。産後のママがこれを毎日こなすのは、気血を消耗した体には重すぎます。ここを丸ごとパパが「サービスに置き換える」だけで、1日の負担が大きく軽くなります。
そして時短家電は、初期費用こそかかりますが一度買えば毎日ずっと働いてくれるのが強み。「食洗機・乾燥機・ロボット掃除機」は、産後に限らず長く効く投資です。
産後という時期ならではの、3つの基準で選ぶのがおすすめです。
産後のママを消耗させる三大負担が、食事・睡眠・家事です。
「なんとなく大変」ではなく、どの家事が一番ママの時間と体力を奪っているかをパパが観察して、そこから手をつけると失敗しません。
サービスは続けてこそ意味があります。いきなり高いプランを契約すると、家計がしんどくなって結局やめてしまう。まずはお試し・スポット利用から始めて、効果を実感してから続けるのが鉄則です。
産後はおむつ・ミルク・ベビー用品と出費が増える時期。時短にお金をかけるなら、**「これで妻が30分でも休めるなら安い」**という発想で、夫婦で予算の上限を先に決めておくと揉めません。
東洋医学の視点をひとつだけ。 産後は出産で気血を大きく消耗した状態で、東洋医学では「食事と休息で補うこと」が回復の土台と考えます。つまり、しっかり食べてしっかり休むことこそが養生(ようじょう)です。だから食事や家事をサービスに外注するのは、決して「サボり」ではありません。回復のための、れっきとした養生の手段なんです。ここは、パパが胸を張って奥さんに伝えてあげてください。
ここからは、それぞれの手段を「向いている家庭・メリット・デメリット・選ぶポイント・目安価格」で整理します。
献立と食材がセットで届き、カットや下味済みの食材を炒める・煮るだけで一品が完成するサービスです。ヨシケイ、オイシックス(Oisix)、パルシステムなどが代表的です。
鍼灸師パパから: 食事は回復の土台です。しっかり食べられる家庭ほど、産後の体は戻りが早い。数ある家事の中で、ここの外注が一番効くと感じています。
電子レンジで温めるだけで食べられる、冷凍のお弁当・おかずが届くサービスです。nosh(ナッシュ)、三ツ星ファームなどが有名です。
鍼灸師パパから: 「もう何も作れない」という日に、温かいものを食べられるかどうか。消耗した体の立て直しは、その積み重ねで変わってきます。
普段のスーパーの買い物を、スマホやパソコンで注文して自宅まで届けてもらうサービスです。イオンネットスーパー、楽天西友ネットスーパーなどがあります。
鍼灸師パパから: 産後の体で重いお米や水を運ぶのは、腰や骨盤まわりにかなりの負担。ここを外注できると、回復期の体がぐっと楽になります。
掃除・洗濯・料理の作り置きなどを、スタッフに来てもらって代わりにやってもらうサービスです。CaSy(カジー)、ベアーズなどが知られています。
鍼灸師パパから: これは睡眠時間を買う道具だと考えてください。眠れている家庭ほど回復が早い、というのは整骨院で15年見てきた実感です。
食器を入れてボタンを押すだけで、洗浄から乾燥までしてくれる家電です。産後の「洗い物」という毎日の負担を大きく減らせます。
鍼灸師パパから: 手荒れだけでなく、前かがみで続ける洗い物は産後の腰にこたえます。その姿勢をまるごと減らせるのが大きい。
洗濯物を「干す・取り込む」という家事を丸ごとなくせる家電です。産後は洗濯物が一気に増えるので、効果が非常に大きいジャンルです。
鍼灸師パパから: 干す・取り込むは、腕を上げ下げして地味に肩と腰を使う家事。これも「睡眠時間を買う道具」と考えていいくらい効きます。
ボタン一つ、あるいは予約設定で自動的に床を掃除してくれる家電です。抱っこ中や授乳中でも床がきれいになります。
鍼灸師パパから: かがんで掃除機をかける動作が減るだけでも、産後の腰はずいぶん守られます。抱っこ中に床がきれいになるのはありがたいです。
便利な手段ばかりですが、正直に言っておきたいことがあります。
そして何より、サービスや家電を入れることを「贅沢」や「手抜き」と思わないでほしいんです。産後の体は本当に消耗しています。回復のためにお金と道具を使うのは、立派な養生です。
Q. お金をかけるのがもったいない気がします。何から始めるのが無駄がないですか?
A. まずは導入コストがほぼゼロのネットスーパーか、お試しセットのある宅配食・ミールキットから始めるのがおすすめです。効果を実感してから、時短家電の購入を検討すると失敗しにくいです。「妻が30分休めるなら安い」と考えると、判断しやすくなります。
Q. 料理が苦手なパパでも使えるサービスはありますか?
A. あります。調理が一切いらない冷凍弁当(温めるだけ)が一番ハードルが低いです。少し料理してみたいなら、下ごしらえ済みのミールキットが「炒めるだけ・煮るだけ」で作れておすすめです。この機会にパパが料理を覚えるきっかけにもなります。
Q. 里帰りしないのですが、家事代行は産後すぐから頼めますか?
A. 多くの家事代行サービスは産後すぐからスポット(単発)で利用できます。掃除だけ、作り置きだけ、といった頼み方も可能です。他人が家に入るのが気になる場合は、まず1回だけお試しして相性を見るとよいです。里帰りできない家庭ほど、心強い選択肢になります。
Q. 時短家電は高いです。どれから買うのがコスパがいいですか?
A. 「毎日必ず発生する家事」から自動化すると、費用対効果が高いです。洗い物が多い家庭なら食洗機、洗濯物が多い家庭なら乾燥機から。どちらも一度買えば毎日ずっと働いてくれるので、産後だけでなく長く効く投資になります。
Q. 妻が「そこまでしなくていい」と遠慮します。どう伝えればいいですか?
A. 「休んで」ではなく「これは回復のための養生だよ」と伝えてあげてください。産後は気血を消耗した体を、食事と休息で立て直す大事な時期です。家事を外注するのはサボりではなく、体を回復させるための手段。パパのほうから「頼っていいんだよ」と言ってあげることが、何よりのサポートになります。
産後のママに「休んでね」と言葉をかけるのは大事です。でも、それだけでは休めません。目の前の家事を、パパが具体的に減らしてあげることが、本当の意味での「休んでいいよ」になります。
| わが家で一番きついもの | まず頼るもの |
|---|---|
| 毎日の食事づくり | 宅配食・ミールキット・冷凍弁当 |
| 買い出し・重い荷物 | ネットスーパー |
| 洗い物・洗濯・掃除 | 食洗機・乾燥機・ロボット掃除機 |
| とにかく人手が足りない | 家事代行(スポット利用) |
完璧を目指さなくて大丈夫。まずはどれか1つ、サービスや家電に置き換えてみてください。それだけで、奥さんが休める時間が生まれます。
最後に、うちの話を正直に書きます。
産後2ヶ月ごろの奥さんは、かなり疲労が溜まっていました。「マミーブレイン」と呼ばれるそうですが、記憶があいまいになったり、付き合っていた頃とは明らかに違うしんどさを抱えているのが、横で見ていて分かりました。
それでも当時の僕は、家庭のことを任せすぎていた。結果、ケンカと涙が増えて、家庭がどんどん回らなくなりました。
そこから変えたことは2つです。ひとつは家事を外に出すこと。ネットスーパーを使い始めて、困った日はウーバーイーツにも頼りました。もうひとつは、妻の話を100%聞くこと。携帯を片手に「聞いてるよ」は、聞いてないのと同じです。手を止めて、目を見て聞く。
道具やサービスは、そのための時間を作ってくれます。同じ後悔をするパパが、一人でも減りますように。
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※ 本記事は一般的な生活・健康情報であり、医療行為の代替ではありません。産後の体調不良が続く場合や、気持ちの落ち込みが強い場合は、産婦人科・助産師・自治体の産後ケア窓口などにご相談ください。サービス・商品の価格や内容は変わることがあるため、契約前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
整骨院勤務15年・鍼灸師パパより