整骨院で働いていると、育児中のお母さんから「手首が痛くて、赤ちゃんを抱き上げるのがつらい」という相談をよく受けます。
→ 手首・腕の痛みに関する詳しいケアはこちら:育児中の手首痛のセルフケア
以前はどこか他人事のように聞いていましたが、息子が生まれてから自分も「あ、これ、痛い」となりました。抱っこひもをつけたとき、お風呂で体を洗うとき、授乳のサポートをするとき。気づいたら左手首に鈍い痛みが出ていました。
育児中の腱鞘炎は、パパにも起こります。
腱鞘炎にはいくつか種類がありますが、育児中に多いのが「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」です。
手首の親指側にある腱(長母指外転筋腱・短母指伸筋腱)が、腱鞘(けんしょう=腱を包むトンネル)との間で摩擦を起こし、炎症が生じます。親指を動かしたり手首を動かしたりするたびに痛む、という特徴があります。
赤ちゃんの頭を支えて抱き上げる動作、授乳中の姿勢保持、沐浴での体支え。これらはすべて「手首を曲げて、親指側に負担をかける」動きです。これを1日に何十回も繰り返すわけですから、腱鞘炎になっても不思議ではありません。
自分がドケルバン病かどうかを簡単に確認できる方法があります。
このとき、手首の親指側に強い痛みが走る場合はドケルバン病の可能性が高いです。
ただし、このテストはあくまで目安です。痛みが強い、しびれがある、親指の動きが制限されているなどの場合は、整形外科での診断を受けることをおすすめします。
ドケルバン病は、繰り返しの動作と過負荷によって引き起こされます。
育児中は特に次のような状況が重なりやすいです。
「気づかないうちに」進行していることが多いのも特徴です。最初は少し違和感がある程度で、放置しているうちに痛みが強くなっていくケースがほとんどです。
痛みが強い・熱感がある・腫れているときは、まずアイシングです。
慢性的に痛みが続いているだけで熱感がない場合は、逆に温める方が血行を促して回復に効果的なこともあります。
親指と手首を固定することで、腱への摩擦を減らせます。
市販の「手首サポーター」でも効果はありますが、できれば親指と手首を一緒に固定できるタイプを選んでください。薬局や医療用品店で手に入ります。
完全に固定してしまうと他の筋肉が弱くなることがあるため、日中の育児中だけ使用して、夜間は外すのがおすすめです。
炎症が落ち着いてきたら、ストレッチを取り入れましょう。
手首の回旋ストレッチ
親指の伸展ストレッチ
東洋医学では手首・手の症状に「合谷(ごうこく)」というツボがよく使われます。
合谷は、手の甲の親指と人差し指の骨が合わさるあたりにあります。場所は、親指と人差し指を合わせたときに盛り上がる部分の頂点です。
ここを反対の手の親指で、やや強めにぐりぐりと10〜15秒押してみてください。鍼灸では全身の気の流れを整える「万能のツボ」として知られており、手首や手の痛みにも応用できます。
痛みが強いときは施術として鍼を打つことで、炎症を鎮め腱鞘周囲の血流を改善する効果が期待できます。
以下のような状態が続く場合は、整形外科や専門の医療機関への受診をおすすめします。
放置して重症化すると、腱が断裂するケースもゼロではありません。早めに専門家に相談することが大切です。
育児中の腱鞘炎は「頑張ったから仕方ない」で終わらせず、ぜひ早めにケアしてみてください。親が体を壊してしまうと、赤ちゃんのお世話に支障が出ます。自分の体を大事にすることが、育児を長く続けるための基本です。
→ 肩こりが同時につらい方はこちら:育児中の肩こり・首こりのセルフケア
整骨院勤務15年・鍼灸師パパより
「こんなケアが効いた」「いつ頃から痛み出した」など、体験談をコメントで聞かせてもらえると参考になります。パパからの体験談も大歓迎です。
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