この記事を書いた人
はり師・きゅう師(国家資格) 整骨院勤務15年の現役鍼灸師パパ。 肩こり・腰痛・産後ケアを専門に、のべ数千名を施術。 現在は0歳の息子を育てながら、リアルな育児体験をもとに情報発信中。
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9月になると、気持ちの上では「もう秋」なんですよね。
でも実際は、昼間に外へ出ると普通に暑い。ベビーカーの中は熱がこもるし、抱っこひもなら親も赤ちゃんも汗だく。かと思えば、朝晩は少し涼しくなってきて、夜中に「この服装で寒くないかな」と気になる。
夏の暑さ対策とは少し違って、9月は暑さと冷えが同じ日に出てくるのがむずかしいところです。
わが家でも、9月はまだ暑くて、子どもを連れてのお出かけにかなり困りました。外は暑いから汗をかく。でも家に帰ってエアコンをずっとつけていると、今度は体を冷やしてしまう。実際に子どもの鼻がぐずぐずして、風邪を引いたこともありました。
まだ半袖の日も多いので、「暑いから薄着でいい」と思いがちです。ただ、朝晩や室内ではサッと一枚かけられる羽織りものが必要だなと感じました。室温が寒くなりすぎないように調整することも、本当に大事です。
この記事では、整骨院勤務15年の鍼灸師パパが、残暑が続く9月の赤ちゃんの体調ケアを、暑さ・寒暖差・エアコン冷えの3つに分けてやさしくお伝えします。
この記事でわかること:

9月の赤ちゃんケアがむずかしいのは、季節がきれいに切り替わらないからです。
カレンダーでは秋でも、体感はまだ夏。昼間は30℃近く、地域によってはそれ以上の日もあります。日差しも強く、ベビーカーやチャイルドシートには熱がこもります。
一方で、朝晩は少しずつ空気が変わります。夜中や明け方に、親が「ちょっと涼しいな」と感じる日が増えてくる。赤ちゃんは寝ている間に布団を蹴ったり、汗をかいたあと冷えたりするので、寝冷えも気になります。
さらにややこしいのがエアコンです。
昼の暑さに合わせて冷房を入れると、夜には効きすぎることがあります。親は家事や抱っこで動いていて暑いけれど、赤ちゃんは寝転んでいて体が冷えやすい。大人の体感だけで決めると、思ったより赤ちゃんが冷えていることもあります。
つまり9月は、次の3つが重なる季節です。
| 9月の特徴 | 赤ちゃんに起こりやすいこと |
|---|---|
| 昼間はまだ暑い | 汗をかく、熱がこもる、寝汗が増える |
| 朝晩は涼しくなる | 汗が冷える、寝冷えしやすい |
| エアコンを使い続ける | 鼻がぐずぐずする、体が冷えやすい |
夏なら「暑さ対策」、冬なら「冷え対策」と割り切りやすいのですが、9月は両方を見ないといけません。ここが、親として一番迷いやすいところです。

赤ちゃんは、大人より体温調整がまだ未熟です。
暑いときに汗をかいて熱を逃がす力、寒いときに体を温める力、環境の変化に合わせて体を切り替える力。こうした働きが、まだ発達途中です。
大人なら「少し暑いから袖をまくる」「寒いから一枚羽織る」と自分で調整できます。でも赤ちゃんは、自分で服を脱いだり着たりできません。暑い・寒いも言葉では伝えられないので、泣く、ぐずる、眠りが浅くなる、鼻がぐずぐずする、といった形で出ることがあります。
9月の負担は、ひとことで言うと切り替えの多さです。
この切り替えが多いと、赤ちゃんの体には負担になります。
よく聞く「自律神経」という言葉があります。これは、体温・汗・血流・内臓の働きなどを自動で調整してくれる仕組みです。赤ちゃんはこの調整もまだ未熟なので、暑い場所と涼しい場所を行ったり来たりすると、体が追いつきにくくなります。
だから9月は、「暑いから冷やす」だけではなく、汗をかいたあとに冷やさないことが大切です。
夏の寝汗について詳しく知りたい方は、こちらも参考になります。 → 赤ちゃんの寝汗がすごい…夏の夜泣きと汗の関係

整骨院で体を診ていると、季節の変わり目は大人でも不調が増えます。肩こり、だるさ、頭痛、胃腸の不調、鼻や喉の違和感。急に悪くなるというより、「なんとなく調子が崩れる」感じです。
赤ちゃんの場合も、同じように季節の変化は体に出やすいです。ただし、赤ちゃんは「だるい」「冷えた」「鼻がつまる」と言えません。だから親が見るポイントを絞っておくと、迷いにくくなります。
僕が9月に見たいのは、主にこの3つです。
汗をかくこと自体は自然です。暑い日や寝入りばなに汗をかくのは、体が熱を逃がそうとしている反応です。
ただ、汗で濡れた肌着のまま冷房の部屋にいると、背中やおなかが冷えやすくなります。赤ちゃんがぐずる、寝つきが悪い、夜中に起きるときは、背中に手を入れてみてください。
汗でしっとりしていて、肌着が冷たくなっているなら、着替えや一枚調整のタイミングです。
赤ちゃんのおなかは、体調のサインが出やすい場所です。
おなかが冷えると、眠りが浅くなったり、機嫌が悪くなったり、便の様子がいつもと変わったりすることがあります。もちろん、おなかの冷えだけで病気を判断することはできません。ただ、服装や寝具を見直すきっかけにはなります。
触ってみて、おなかや背中がひんやりしているなら、冷房の効きすぎや薄着を見直してみてください。
9月は鼻のぐずぐずも出やすい時期です。
暑い屋外、冷房の効いた室内、朝晩の涼しさ。この温度差で鼻の粘膜が刺激されることがあります。エアコンの風や乾燥、ホコリも関係します。
わが家でも、エアコンを長く使ったあとに鼻がぐずぐずして、そこから風邪っぽくなったことがありました。冷房そのものが悪いという話ではありません。暑い日は熱中症予防のために冷房は必要です。ただ、風向きや室温、汗の後の冷えを見ないと、赤ちゃんには負担になることがあります。
鼻づまりのケアはこちらで詳しくまとめています。 → 赤ちゃんの鼻づまりケア|冷房・夏風邪のグズグズ鼻に鍼灸師パパができること
鼻吸い器やケア用品を比較したい方はこちらです。 → 赤ちゃんの鼻詰まりケア用品まとめ

東洋医学では、季節の変わり目に体調を崩しやすい理由を、体の守る力や消化吸収の力と結びつけて考えます。
9月の赤ちゃんケアで、僕が生活に落とし込みやすいと思うテーマは2つです。
**脾(ひ)と衛気(えき)**です。
「脾」は、東洋医学では食べたものを体の力に変える働きとして考えます。胃腸に近いイメージで大丈夫です。赤ちゃんはこの働きがまだ育っている途中なので、暑さで疲れたり、冷えでおなかに負担がかかったりすると、機嫌・便・食欲・眠りに出ることがあります。
「衛気」は、体の表面を守るバリアのような考え方です。冷えや風、乾燥など外からの刺激から体を守る力とイメージしてください。赤ちゃんはこの衛気もまだ十分に強くないので、汗をかいたあとに冷えたり、エアコンの風が直接当たったりすると、鼻や喉の違和感につながりやすいと考えます。
ここで大事なのは、東洋医学をむずかしく考えすぎないことです。
生活に落とすなら、やることはシンプルです。
「脾を守る」「衛気を守る」と言うと専門的に聞こえますが、家庭では冷やしすぎず、疲れさせすぎず、季節の変わり目をゆっくり通過させるくらいで十分です。

ここからは、今日からできるケアを具体的にまとめます。
全部を完璧にやる必要はありません。まずは「服装」「室温」「鼻」の3つだけでも見直すと、9月の迷いがかなり減ります。
9月は、朝・昼・夜で体感が変わります。だから、最初から厚着にするより、薄手の一枚を足したり外したりできる状態が使いやすいです。
たとえば、昼間の外出は半袖でも、冷房の効いたお店や車内では薄手の羽織りをかける。ベビーカーならガーゼケットを一枚入れておく。抱っこひもなら、親の体温で赤ちゃんも暑くなるので、外では薄め、室内では冷えすぎないように調整する。
「着せる服を一発で正解にする」より、「途中で直せる準備」をしておくほうが現実的です。
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夜は、掛け布団をかけても赤ちゃんが蹴ってしまうことがあります。だから寝冷え対策は、布団をかけ続けるより、スリーパーや腹巻きでおなかを守るほうがやりやすいです。
ただし、暑い日に厚手のスリーパーを着せると、今度は汗が増えます。9月は薄手のガーゼ素材や、通気性のよいものを選ぶと使いやすいです。
寝る前はちょうどよくても、明け方に冷えることがあります。夜中に起きたとき、背中とおなかをそっと触ってみてください。
手足だけで判断せず、背中・おなか・首元を見るのがポイントです。
9月の室温調整は、親の体感だけだとかなりブレます。
抱っこや家事をしている親は暑く感じます。でも寝ている赤ちゃんは動かないので、同じ部屋でも冷えやすいことがあります。逆に、赤ちゃんの寝ている場所だけ日差しや家電の熱で暑いこともあります。
まずは温湿度計で、赤ちゃんの近くの室温と湿度を見てみてください。
目安としては、室温は26〜28℃前後、湿度は50〜60%前後を意識すると調整しやすいです。ただし、これは絶対の数字ではありません。赤ちゃんの汗、顔色、機嫌、背中やおなかの温かさも一緒に見ます。
エアコンは「つけるか消すか」だけではなく、次の調整が大切です。
暑さが強い日は、無理にエアコンを切る必要はありません。熱中症のリスクもあるので、冷房は上手に使います。そのうえで「冷やしすぎない」見方を足すイメージです。
冷房による冷えが親の体にも出ている方はこちらも参考になります。 → 初夏の冷房で育児疲れが悪化!冷え×肩こり対策
9月のお出かけは、外の暑さだけ見ていると失敗しやすいです。
外は暑いのに、スーパー・ショッピングモール・電車・車内は冷房が強い。汗をかいた状態で冷えた場所に入ると、赤ちゃんの体は一気に冷えます。
外出時は、次のように考えると動きやすいです。
| 場面 | 見るポイント |
|---|---|
| ベビーカー | 背中の熱こもり、日差し、地面からの照り返し |
| 抱っこひも | 親と密着して汗をかきやすい |
| 車内 | チャイルドシートの背中が汗ばみやすい |
| 店内・電車 | 冷房で汗が冷えやすい |
汗をかいたら、肌着を替えるのが一番すっきりします。ただ、外出先では毎回着替えられないこともありますよね。その場合は、背中に汗取りパッドを入れる、薄手のガーゼで汗を押さえる、冷房の強い場所では一枚かける、といった小さな調整だけでも違います。
夏から残暑の育児グッズを広く見たい方はこちらもどうぞ。 → 梅雨・夏・冬の季節別 育児セルフケアグッズおすすめ
9月に鼻がぐずぐずすると、「風邪かな?」と心配になります。
もちろん風邪のこともあります。ただ、エアコンの乾燥、冷たい風、朝晩の温度差で鼻の粘膜が刺激されていることもあります。いきなり原因を決めつけず、次の順番で見てみてください。
鼻水が多くて授乳や睡眠がつらそうなときは、鼻吸い器が助けになることがあります。使う場合は、製品の説明書に従い、奥まで入れすぎず、やりすぎないことが大切です。
鼻ケア用品の選び方はこちらで整理しています。 → 赤ちゃんの鼻詰まりケア用品まとめ
残暑の9月は、汗をかく日がまだ多いです。そこへ朝晩の冷えやエアコンが重なると、汗をかいたあとに乾きにくかったり、肌着が冷たくなったりします。
汗がたまりやすい場所は、首まわり、背中、ひじの内側、ひざ裏、おむつまわりです。
赤みやかゆみがありそうなら、汗をふき取る、肌着を替える、通気性のよい服にするなど、まずは刺激を減らしてあげます。保湿剤や薬を使う場合は、赤ちゃんの月齢や肌の状態に合うものを選び、不安があれば小児科や皮膚科に相談してください。
あせも対策はこちらに詳しくまとめています。 → 初夏の赤ちゃんのあせも・肌荒れ対策

迷ったときは、このくらいシンプルで大丈夫です。
| チェックすること | 見る場所・考え方 |
|---|---|
| 汗をかいていないか | 背中、首元、髪の生え際 |
| 冷えていないか | おなか、背中、太もも |
| エアコンの風 | 顔や体に直接当たっていないか |
| 室温・湿度 | 赤ちゃんの近くで確認する |
| 服装 | 薄手の一枚で足し引きできるか |
| 鼻の様子 | 飲める、眠れる、機嫌が保てるか |
9月は「半袖でいい日」と「一枚ほしい時間」が同じ日にあります。
だから、正解をひとつに決めなくて大丈夫です。日中は涼しくしつつ、朝晩と冷房の場所だけ冷やしすぎない。これくらいの感覚が、現実の育児では使いやすいです。

9月の鼻ぐずぐずや寝冷えっぽさは、家庭で様子を見られることもあります。
ただし、次のようなときは「季節の変わり目だから」と決めつけず、小児科へ相談してください。
夜間や休日で判断に迷うときは、小児救急電話相談の #8000 を使えます。地域や時間帯によってつながり方が違うことがあるので、住んでいる自治体の案内も確認しておくと安心です。
発熱時の見方はこちらも参考にしてください。 → 赤ちゃんの発熱|受診の目安と家でできる見守り方
熱中症が心配な暑い日は、こちらも先に確認しておくと動きやすいです。 → 赤ちゃんの熱中症|見分け方・その場の応急処置・予防

9月の残暑ケアと一緒に読んでおきたい記事をまとめます。
鼻がぐずぐずするとき
→ 赤ちゃんの鼻づまりケア|冷房・夏風邪のグズグズ鼻に鍼灸師パパができること
鼻吸い器や加湿器を選びたいとき
→ 赤ちゃんの鼻詰まりケア用品まとめ
寝汗と夜泣きが気になるとき
→ 赤ちゃんの寝汗がすごい…夏の夜泣きと汗の関係
冷房の冷えが親の体にも出ているとき
→ 初夏の冷房で育児疲れが悪化!冷え×肩こり対策
発熱時の受診目安を確認したいとき
→ 赤ちゃんの発熱|受診の目安と家でできる見守り方
季節ごとの育児グッズを見たいとき
→ 梅雨・夏・冬の季節別 育児セルフケアグッズおすすめ
あせもや肌荒れが気になるとき
→ 初夏の赤ちゃんのあせも・肌荒れ対策

9月は、育児の中でも判断がむずかしい季節です。
昼間はまだ暑い。外出すれば汗をかく。熱中症もまだ気になる。けれど朝晩は涼しくなり、エアコンをつけっぱなしにすると体が冷えることもある。
だから残暑の赤ちゃんケアは、暑さ対策だけでも、冷え対策だけでも足りません。
大事なのは、次の5つです。
| ポイント | やること |
|---|---|
| 服装 | 薄手の一枚で足し引きする |
| 寝冷え | スリーパーや腹巻きでおなかを守る |
| 室温 | 温湿度計で赤ちゃんの近くを確認する |
| エアコン | 直接風を当てず、冷やしすぎない |
| 鼻ケア | 乾燥・冷え・鼻水を分けて見る |
僕自身、9月は「まだ半袖でいける」と思っていたら、冷房や朝晩の涼しさで子どもの体を冷やしてしまった経験があります。鼻がぐずぐずして風邪を引いたときに、暑さばかり見ていて、冷えの入口を見落としていたなと感じました。
完璧に管理しようとしなくて大丈夫です。
背中に手を入れる。おなかを触る。室温を見る。汗をかいたら冷やさない。外出時は一枚持つ。
この小さな確認だけでも、9月の赤ちゃんケアはかなり落ち着きます。
「もう秋のはずなのに暑いな」と感じる時期こそ、赤ちゃんの体は季節の切り替えをがんばっています。暑さから守りながら、冷えすぎないように、ゆっくり秋へ移っていきましょう。
※ 本記事は一般的な育児情報であり、医療行為や医師の診断の代替ではありません。発熱、呼吸の苦しさ、水分がとれない、ぐったりしているなど気になる症状がある場合は、小児科・小児救急電話相談(#8000)・救急(119)などにご相談ください。
整骨院勤務15年・鍼灸師パパより